女性の見合い写真は、和服姿が九割、洋装は少ない。とは写真館の話です。一人で10枚から20枚も焼増しする人かおられるそうです。が、一人の紹介者へは一枚渡せばよいでしょう。ポーズは全身の立ち姿が一般的です。和服で立ち姿をとるときには、やはり本格的に袋帯をしめて写すほうがよく、名古屋帯や、つけさげではどうしても安手に見られがちです。背の低い人は前幅を少し狭くして胸高にしめ、帯あげをあまり出さないほうがよいでしょう。そして、ふところに懐紙をはさみ、写される瞬間に体の重みをちょっと足の前の部分に乗せるようにすると、心持ちうつむきかげんにとれて、そっくり返るようなポーズにならずに、よい感じにとれます。和服を着つけでかっこうよく見せるにはコツがあります。たとえば、たもとの袖口を合わせてピンでとめたり、裾に厚紙を入れて形をととのえたり、裾がたるまないようにうしろをピソでとめるなど、写真ですからこれらの技巧をこらす余地もあるわけです。こうすると、スッキリして、着つけのよい和服姿の写真ができあがります。なお、見合い写真のときに顔をあまり白く塗すぎると、まるで能面のように無表情になってしまいますから、粉で押えるていどにとどめて、濃淡二色でニュアンスを出すように心がけます。口紅は上下同じ濃さになるように気をつけ、オリーブ油でツヤを出します。マユもあまり濃く描かず、アイシャドウもせいぜい目ばりを入れる程度にします。撮影のときにロもとをかたく結ぶと、顔つきがきつく見えますから、やや開きかげんのほうが愛らしく見えるでしょう。スナップ写真にはどんな写真を選ぶか仲介者は見合い写真のほかに、本人の個性をよくあらわしたスナップ写真を希望しますが、これは、なるべく日常生活を示す親しみやすいものを選びましょう。といって、台所で大活躍とか、電気掃除器をふりまわしている勇ましいポーズは行き過ぎで、ふだん着の家庭のスナップとか、お花を活けている趣味のきもの姿などが適当でしょう。友人と一緒の写真は、男性とはもちろん、女性の友人でも、とかく比較されやすいので避けたほうが賢明です。職場旅行での温泉宿のドテラ姿、海岸でのビキニスタイルをスナップに添えて出す女性もいるとのことですが、これらは仲介者のほうで取りかえても大丈夫です。