テキストは、聴いたあとで読み返す。以前、カルチャーセンターで英語を教えていたときのことですが、受講生を観察していて、英会話の授業を受ける人には大きく分けて二つのタイプがあることに気がつきました。ひとつは、授業に出てくるまえにきちんと予習をしてきて、テキストをきちんと読んでくるタイプ。もうひとつは、テキストを読んでこないで、何の準備もなしに授業にのぞむタイプです。この両極端な人たちを同じように教えているわけですが、耳から英語を聞いて会話をおぼえようとするとき、どちらが理解度が速いかといえば、頭で内容を理解するのは、もちろんテキストを事前に読んできた人たちです。ところが、耳から発音を正確に聞きとる段になると、むしろ準備なしの人のほうが、正確に聞き分けることが多いのです。これは、どういうことかといいますと、準備なしの人たちのほうが授業中に緊張しているということもありますが、余分な情報が頭にはいっていない分だけ、耳に神経を集中して聴けますから、自然な音で英語が頭にはいってくるということです。